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“伝える”と”伝わる”は違う?相手に理解してもらうための方法「バナナの魅力を100文字で伝えてください」

文献

社会福祉士として「伝える技術」は必要です。

相談業務をしていて相手に伝えるということが1番難しいです。

施設の入所受付は、介護保険制度の説明と介護老人保健施設の説明を2時間近く行います。

入所予定の方のご家族に説明をします。

高齢者施設なので、配偶者の方も、もちろん高齢です。

はっきり言って介護保険制度の説明はややこしい!

若い人でも理解するのは難しいです。

しかも2時間も説明を聞くのは疲れるしうんざりしますよね。

ご家族と関わる最初の段階でこちらの説明が伝わらないと何も始まりません。

“伝える“ことについてわかりやすく学ぶことができる本を紹介します。

「バナナの魅力を100文字で伝えてください」(かんき出版)

わかりやすく伝えるためにはどうしたらいいかという私の疑問を解決してくれる本です。

伝えることで1番大切なことは、相手の頭の中に「見える化」することです。

頭の中でイメージが浮かぶと腑に落ちて納得することができます。

施設の役割を理解し、老健(介護老人保健施設)に入所することの利点が何かわかってもらいたいです。

なぜ相手に伝えたいのか?

トラブル防止のためにしっかりと理解してもらい、後になって聞いていなかったとか、違う意味で捉えていたということがないようにしなければいけません。

人は言葉だけでなく表情も態度も含めて全力で伝えないと伝わりません。

相手が気を使って「わかりました」と答えてくれることもありますが、本当に伝わっているのか不安になります。

ご家族から「そんな説明は聞いていない」と言われ「いや!僕は施設申し込みの時にしっかり説明しています」と毎回言い訳をする後輩がいます。

「伝わっていない」ということは、「伝えていない」と同じことです。

一度伝えただけで伝わったと思うのは危ないです。

「何度も伝える」ことが重要です。

一回の家族面談で何度も同じ話をするとしつこいと思われるかもしれません。

ご家族が洗濯物を持って来たり、利用者さんの受診で付き添いに来たりなど、ご家族に会った時にさりげなく伝えるようにしています。

相手に説明の内容に興味を持ってほしい場合「3つのグッド」を入れると効果的です。

「自分グッド」「あなたグッド」「社会グッド」です。

自分にとっても良い、あなた(家族)にとっても良い、社会にとっても良いとなると興味、関心が高まります。

入所するご本人は施設でリハビリし、動作能力が向上する、ご家族はご本人のが自宅に帰って来た時に動作能力が向上しているため介護負担が軽減できます。

社会というのが無理矢理になるかも知れませんが、「世間一般的に皆この制度を使っています!国民の権利です!あなたがこの制度を利用することで他の人も遠慮なくこの制度を活用できます!」ということをアピールできます。

伝える時には相手ベースで考えることが大切です。

こちらが知っていることを勢いよく話してもうるさいだけで記憶には残りません。

「言いました」は「伝わった」わけではないということを理解していないと、理解できなかった相手が悪いと考えてしまいます。

伝わるとは「相手が理解する」「腑に落ちる」「納得する」が全て揃っていることです。

対人援助の仕事は感謝されることを望んではいけないと思っています。

感謝されればもちろん嬉しいし仕事のモチベーションも上がるのは事実です。

しかし、感謝されないとやる気が出なくなってしまうと怖いです。

仕事のモチベーションをどうやって上げるか?

私は相手に「ちゃんと伝わった!」と確信できた時にヤッターと思います。

相談業務を何年やっていても“伝える”ことは本当に難しい‥。

「あっ、このことも伝えれば良かった」「さっきの説明わかりにくかったよな‥」と反省する日々です。

伝える技術の勉強をこれからも頑張っていきます!!

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