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共通目標は「在宅復帰」回復期リハビリテーション病棟から老健入所の問題点

福祉制度・社会資源

回復期リハビリテーション病棟から介護老人保健施設(老健)に入所相談があることがあります。

ただし、回復期リハビリテーション病棟から直接老健に入所するのではなく、「一旦在宅を挟むかショートステイを挟むようにしてほしい」という内容の相談です。

回復期リハビリテーション病棟とは脳血管疾患または大腿骨頚部骨折などの病気で急性期を脱した方を対象に集中的なリハビリテーションを実施し在宅復帰を目指す病棟です。

回復期リハビリテーション病棟は在宅復帰率が70%以上とされています。

老健に退院する場合は在宅復帰にカウントされないため、病院としては1日でも在宅を挟んで入所してほしいと考えています。

自宅にどうしても帰れない場合はショートステイ利用後に入所する方法もあります。

ショートステイは在宅サービスの1つであるためショートステイを利用してから老健に入所するかたちでも在宅復帰にカウントされます。

よく相談があるのは老健もショートステイを行っているので、「まずショートステイで受け入れをして途中で入所に切り替えられないか」という内容です。

ただしこれはグレーゾーンであり、当施設としては対応していません。

この場合、他施設のショートステイ利用後に入所していただいています。

ショートステイを利用する場合、ケアマネージャーさんがケアプランを作る必要があります。

老健入所ありきのショートステイのプランを作るということもケアマネージャーさんにとってはグレーゾーンです。

以前あったケースですが回復期リハビリテーション病棟からのご相談で「老健でショートステイを利用し途中で入所に切り替えられないか」という相談がありました。

当施設としては他施設のショートステイを利用してから入所してほしいと返答しました。

ケアマネージャーさんから「他施設のショートステイの利用であってもグレーゾーンのためケアプランは作成できない」と返答があり、結局、寝たきりのご本人を自宅に連れて帰り、1泊してから当施設に入所しました。

1泊だけ自宅で過ごす場合でもベッドを介護保険でレンタルする必要があります。

ご家族がご本人の自宅に泊まり翌日に当施設に入所されました。

1日自宅で過ごすだけで在宅復帰といえるのか?少し疑問があります。

回復期リハビリテーション病院は集中的にリハビリを行うため、継続して老健でリハビリを行う必要ないという考えなのかもしれません。

ご家族にとっては本当に自宅で生活できるのかゆっくり見極めたいという思いもあります。

回復期リハビリテーション病棟と老健の共通の目標は〝在宅復帰”です。

回復期リハビリテーション病棟と老健が協力してご本人が在宅に帰れるように取り組める制度ができればいいなと思います。

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