介護老人保健施設(老健)で相談業務をしていると、利用者の方のご家族や居宅ケアマネ、医療機関など様々なところと連携を取ります。
その中で理不尽に怒られることも多々あります。
ご家族からは介護施設ではできない医療を求められて「死んでも良いんですか?」と怒られ、苦情に繋がることもありました。
また、同施設内の介護士、看護師から「どうしてこんな人入れたの?老健の対象とは思えない!」「夜寝ずに歩き回る。どうしたらいいの?」と怒られることが多々あります。
私からすると、どうしたらその利用者の方が施設で過ごしていけるのか介護士、看護師とで話し合って考えてほしいです。
介護士だけでなく事務職員からも「あの人早く出した方が良い」と言われ、その日はずっとモヤモヤしていて、仕事帰りに本屋に立ち寄りました。
悩み事があると本屋に行けば何か解決のヒントが見つかるかもと思いよく立ち寄ります。
仕事関係の本を読んでいると「自分と他人との問題は分ける」という一文があり、「あっ、こんな風に考えられたら気持ちが楽になるかもしれない」と思いました。
「もっと詳しく知りたい!!」と思い、参考文献を確認すると「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社)という本でした。
嫌われる勇気は今までも本屋に行くと何度か表紙を目にしていたので販売されていることは知っていました。
読んでみると心理学の本でアドラー心理学について書かれた本でした。
“どうすれば人は幸せに生きることができるか”という誰もが考えたことのある哲学的な問いに対して具体的な”答え”を提示しています。
“哲人”と”青年”の会話のやり取りでアドラー心理学の考えを学ぶことができます。
この青年が哲人に対して反抗的な意見ばかり投げかけて、哲人の冷静な答えに納得させらていく過程が面白いです。
心理学者アルフレッド・アドラーはフロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と評されています。
「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」というのがアドラー心理学の根底に流れる概念です。
他者がいなければ、比べる相手がいないため劣等感すら感じることはありません。
孤独すら他者が存在しなければ感じることもないのです。
宇宙にたった1人にならないと人間関係の悩みは消えることはないのです。
ならばどうすればいいのか?
自分の考え方を変えるしかありません。
「自分と他人との問題は分ける」ということは
嫌われないようにはどうしたら良いかなんて考えるだけ無駄!私に対してどう思うかは相手の問題であって、私の問題ではないということです。
相手の考えを変える事なんて誰にもできないことですから。
対人関係の悩みがなければストレスはかなり軽減されるため、仕事がどんなに忙しくても頑張れます。
幸せに生きる方法は実は非常にシンプルです。
相手の悩みに介入しない!自分の問題にだけ目を向けて生活していけばいいのです。
腹が立つことがあれば、「自分と他人との問題は分ける」という言葉を思い出し気持ちを落ち着かせるようにしています。
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