傾聴はソーシャルワーカーの技術として最も大切な技術の1つです。
傾聴がうまくできないと本人が悩んでいる内容をしっかりと理解することができず、正しい支援を行う事ができません。
傾聴の技術を学ぶために「悪魔の傾聴」(飛鳥新社)を読みました。
“相手の本性をどんどん引き出す方法”が書かれている本です。
傾聴の技術で得られる効果
筆者はノンフィクションライターという職業を通して、十数年間を費やして獲得した傾聴の技術を紹介しています。
この本を読み傾聴の技術を身に付けると得られる効果は
◉相手に対する理解が深まる
◉相手に好感をもたれて信頼される
社会福祉士の相談援助を進める上で非常に役に立ちます。
会話で絶対にやってはいけない「HHJの三大悪」!!
人と会話するにあたり絶対にやってはいけないことは
◉否定する
◉比較する
◉自分の話をする
以上の3点です。
否定するとは相手の事を思い、「あなたが考えているよりもこっちの考えの方がもっと良いよ」とアドバイスする事も否定になります。
否定はせっかくの話が全てダメになる破壊的行為です。
比較するとは否定とよく似ている行為です。
相手が飲食店で「Aの店は落ち着くからおすすめですよ」と言っているのに
「Bの方が美味しいのでもっといいと思いますよ」と比較するのは相手に失礼です。
相手が肯定している物事に対して比較するのはやめましょう。
自分の話をしだすとその場がしらけてしまいます。
私も経験があるのですが、職場の同僚が自分の家族の話をしている時、「私の家族はね〜」と私が自分の話を始めた途端にその同僚は話すのを止めてしまいました。
話し手と聞き手が逆転してしまいます。
主役を取られた相手はいい気はしませんよね。
筆者はこれらの行為を「H HJの三大悪」と呼んでいます。
本音を聞き出せる!ピックアップクエッション
相談業務では相手がなかなか本音を話してくれないことがあります。
相手によってはこちらから質問する前、席に着く前からガンガン話しをしていただける相談者もいます。
しかし、中にはこちらの質問に対して「はい」だけだったり、端的にしか返答してもらえない場合もあります。
短い相手の返答の中で、言葉をピックアップし広げていく技術がピックアップクエッションです。
相手が発した単語を拾って相づちを打つように短い質問することで相手は「自分のことを知ろうとしてくれている」
「悩みを理解してくれようとしている」と感じ、詳しく話してくれます。
会話が弾めば、話をどんどん引き出せます。
話の中から支援の糸口を見つけ出し相手の問題を解決する手助けに活かすことができます。
相談業務での力量向上のためにこの本から学んだことを実践していきたいと思います。
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